タイのリタイヤメントビザは、提出書類も多いし、英語力に不安があったりで、本当に現地でビザが取得できるのかな?と不安に感じていませんか?
ビザの申請は、移民局の担当者ベースで言うことが変わったり、電話で確認していても当日に行ってみると違う書類を求められるという情報をよく耳にしていたので、私は、取得するまで、かなり不安でいっぱいでした。
今回は、エージェントに頼らず、自力でリタイヤメントビザを取得した様子と必要書類などをお伝えしたいと思います。プーケットイミグレーションで2023年4月にリタイヤメントビザ90日を取得しました。
タイのリタイヤメントビザの申請条件
タイのリタイアメントビザは、タイに長期滞在できる退職者向けのビザです。申請するには以下の条件を満たす必要があります。
- 申請時に年齢が満50歳以上であること
- タイ王国の入国禁止者リストに載っていないこと
- 過去にタイの治安を脅かすような犯罪歴がないこと
- タイ王国の特定疾患(ハンセン病・結核・麻薬中毒・象皮病・第三期梅毒)ではないこと
- 日本国籍もしくは日本に永住権を持つ外国籍の方であること
- タイ国内の銀行に80万バーツ以上の預金があること、または月額6万5000バーツ以上の年金収入があること
タイのリタイヤメントビザの取得方法
タイのリタイヤメントビザの取得は、日本でもタイでも取得可能です。
- 日本のタイ大使館でノンイミグラントOAビザ(ロングステイビザ)を申請
- タイの移民局でノンイミグラントOビザ(リタイアメントビザ)を申請
それぞれの方法には、申請条件や必要書類が異なります。一般的には、タイでビザを申請する方が手続きの方が簡単で、日本で取得する方が、必要書類が多く、費用もかかります。なので、私は、いろんな不安がありましたが、タイで取得することにしました。
タイで取得する場合、滞在期間15日以上を残して申請する必要があるので、ノービザで入国して、まず1か月の滞在延長を行い、日にちに余裕を持って申請手続きを行いました。
リタイヤメントビザに必要な書類(プーケットの場合)
- 申請書類一式
1.TM.87フォーム
2.The Acknowledgement of penalties for a visa overstay
3.ACKNOWLEDGEMENT OF TERMS AND CONDITIONS FOR PERMIT OF TEMPORARY
STAY IN THE KINGDOM OF THAILAND
- パスポートのコピー(顔写真、入国スタンプページ、滞在延長のスタンプページ)
- 写真(4×6㎝)バックは白
- 銀行の残高証明書
- 通帳のコピー(名前が記載されているページ、取引ページ)
- 家の前での写真(A4サイズで印刷したもの。番地がはっきり映るように撮影)
- TM30(外国人の滞在届)のコピー
- 家の契約書のコピー
- 家の手書き地図(A4用紙に)
- 住宅登記のコピー
- 住宅所有者の身分証のコピー
- 家の権利書のコピー
書類は、2セット提出します。2セット目はすべてコピーで大丈夫ですが、コピーすべてに青ボールペンで自筆のサインを忘れないようにしてください。
サインはパスポートと同じサインを。
申請書関連
リタイヤメントビザの申請用紙は、イミグレーションオフィスでもらえます。ノービザからの申請の場合はTM.87。ツーリストビザからの申請の場合は、TM.86の様式フォームを使用します。パスポート情報と住居情報、写真(4×6㎝)を添付、写真の下にタイの電話番号を記載します。
The Acknowledgement of penalties for a visa overstayは、オーバーステイした場合のペナルティについて書かれていますので、パスポート番号と名前、サインを記入します。
ACKNOWLEDGEMENT OF TERMS AND CONDITIONS FOR PERMIT OF TEMPORARY STAY IN THE KINGDOM OF THAILANDは、タイに滞在する理由を記入します。
申請料は2000バーツです。
申請書類は青ボールペンで記載してください。
パスポート関連
パスポートのコピー(顔写真のページ、入国スタンプのページ、滞在延長のスタンプページ)
私は、タイ入国後に30日の滞在延長申請を行ったので、そのページもコピーしました。
銀行預金関連
本人名義でタイの銀行口座に80万バーツ以上の預金が必要です。銀行預金額の証明のために銀行の預金通帳と、残高証明書が必要です。
残高証明は英語で「Bank Certificate」といいます。タイの銀行で英文で発行してもらえます。 銀行の署名とスタンプがあるカバーレター、銀行取引明細書の2部が必要です。銀行書類は申請日当日に発行されている必要があります。銀行での発行手数料は、200バーツかかりました。通帳は、名前が記載されているページと取引ページのコピーが必要です。残高証明書と預金通帳の残高が合致しているように注意してください。
銀行口座の開設についてはタイで銀行口座開設(NRBA口座)も参考にしてみてください。
住居関連
賃貸契約書のコピー以外に、住宅関連の書類は多数必要なので準備が大変だと思います。タイ語で書かれているので、どの書類がどれに該当するのかが分かりにくいですが、必要な書類(1.住宅登記のコピー2.住宅所有者の身分証のコピー3.家の権利書のコピー)をオーナーに伝えてコピーをお願いしました。コピー書類全てに、オーナーの直筆のサインも忘れないようにしてください。
TM.30は賃貸契約終了後に、オーナーが用意してくれた書類をイミグレーションに提出することで取得できました。(申請場所はイミグレーション101号室です)
手書き地図は、グーグルマップなどのコピーは不可で、周辺の建物や大きな通りなどで、自宅が分かるよう手書きをしました。
住宅関連の書類は、オーナーに協力をお願いすることになるので、私は住宅を借りる際にビザ取得のために必要な書類が用意できるかどうか、確認してから家の契約をするようにしました。
イミグレーションでの当日の流れ
8:30 銀行に到着 証明書発行
9:30 プーケットイミグレーションに到着 103号室の入り口で番号札をもらう
番号が呼ばれたら職員に書類をチェックしてもらう。
11:00 書類に不備がなければ、再び番号札が渡される。
私は、住居の権利書のコピーがないことを指摘されたので、午後から再度出直しました。
13:30 イミグレ到着
103号室の入り口で番号札をもらう。
14:30 番号が呼ばれたら、103号室の入り口で書類をチェックしてもらう。
書類に不備がなかったので、再び番号札を受け取る。

15:30 番号が呼ばれたら、103号室の中に入り、担当者が再度書類チェック。
不備がなければ、申請料を払う。
Lineを交換し、翌朝9時にビデオ通話をかけてくるよう言われた。
16:00 終了
翌日9:00 Lineビデオ通話をかけ、4回目でやっと担当者が出てくれた。
家の番地や家の中の様子(リビング)を映すように指示される。
5分程度で終了。
他のイミグレーションでは、職員が実際に家に住んでいるかどうか、家の中を確認しに来るという情報が多かったですが、プーケットではLineのビデオ通話で住居確認をされました。数回電話をしてやっと担当者とつながりました。イミグレーションから折り返し連絡はないと思うので、あきらめずにかけ続けてください。
おわりに
今回はリタイヤメントビザの申請方法について実際の体験を書かせていただきました。タイ国内の方が比較的簡単に取得できるとはいえ、必要書類も多く、銀行口座開設、住居関連の手続きなどは、英語またはタイ語でのやり取りが必要です。また、私は英語も全く自信がないので、当日移民局の職員との英語のやり取りも不安材料のひとつでした。
しかし、イミグレーションではグーグル翻訳を使って会話している外国人の方もいますし、なんとか知ってる英語を駆使して乗り切ることができました。書類に関しては、リタイヤメントビザに必要な書類が書かれている書面で一つ一つチェックされていたので、まったく見当違いの書類を提出するように要求されることはありませんでした。
このブログの内容は、私が申請した時点での情報です。時期や状況によって申請基準や申請書類は変更されることがあります。申請される際には、プーケットイミグレーションのホームページ等で必ず最新の情報を入手するようにしてください。
リタイヤメントビザ90日を取得した後は、リタイヤメントビザ1年の延長申請を行います。次回は、リタイヤメントビザ1年の延長に必要な書類などを詳しく解説したいと思います。
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