時速80キロで移動して、時速5キロで生きる。プーケットで知った自分を追い込まない時間感覚

ISIM2186 心と暮らし

プーケットで感じた「時間の流れ」の違い

プーケットで暮らしていると、

「あれ?今まで私は、何をそんなに急いでいたんだろう」

と思う瞬間が、ふと訪れます。

タイには「マンペイライ(大丈夫、大丈夫)」という言葉がありますが、

その言葉通り、時間の流れがとても穏やかです。

以前、タイの人たちと一緒に畑作業をしたことがありました。

気候が暑いせいもあってか、作業の合間にはこまめに休憩をとりながら、

全体としては、のんびり進んでいく印象でした。

一方で、日本人の私たちはというと、

「今日はここまでやろう」

「来週はこの工程まで進めたい」

と、無意識に段取りやゴールを思い描きながら、体を動かしていました。

手際はいい。でも、急がない|タイ人の働き方に感じたこと

思ったように作業が進まないことも、当然あります。

でも、そんな時でもタイの人たちは

「大丈夫、大丈夫」

と笑って、イライラする様子もありません。

面白いのは、畑仕事のスキル自体は、タイの人たちの方がずっと高いことです。

動きに無駄がなく、手際もいい。

正直、「その気になれば、もっと早く終わらせられるのでは?」

と感じてしまうほどでした。

それでも、彼らは急がない。

出来る力がないから、ゆっくりなのではなく、

出来る力がある上で、あえて頑張りすぎない。

日本では、

目標、計画、段取りが主役になりがちです。

それ自体が悪いわけではなく、

私自身も長い間、そのやり方に助けられてきました。

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目標が主役か、心地よさが主役か|時間の使い方の主語

日本では、

終わりの時間や未来を見ながら、

今を少し削ってでも頑張ってしまうことがあります。

一方で、タイの人たちは、

「今、この時間をどう心地よく過ごすか」

が主役のように見えました。

スキルの高さは、

早く終わらせるためではなく、

その場を穏やかに、楽に過ごし続けるために使われている。

どちらが正しい、という話ではなく、

ただ、時間の使い方の“主語”が違うだけなのかもしれません。

もちろん、これはタイの日常の、ほんの一コマです。

すべてのタイの人が、いつも穏やかで、急がないわけではありません。

ただ、そういう時間の使い方に出会う場面が、

確かにある。

それだけの話です。

時速80キロで移動して、時速5キロで生きるプーケットの日常

プーケットは、公共交通機関がなく、

移動はバイクや車が中心です。

移動中は驚くほどスピードを出します。

体感では、時速80キロくらい。

でも、不思議なことに、

目的地に着くと、仕事の時間は一気にゆるみます。

10時オープンのデパートでは、

売り場の女性たちが、10時になってから持ち場で化粧を始めていることもあります。

移動はとても速いのに、

生き方は、とてもゆっくり。

このギャップに触れるたび、

不思議な感覚になります。

私は何に、そんなに急かされていたんだろう

この暮らしの中で、

「私たちは、いったい何にそんなに急かされていたんだろう」

と、立ち止まって考えるようになりました。

もちろん、今でもつい急いでしまう日もあります。

特に朝は、バタバタして

「早くしなさい!」とイライラしてしまうこともあります。

あとから自己嫌悪になったり、

こんな風に穏やかさを語っておきながら、と思う日も正直あります。

それでも、プーケットで感じた時間の流れは、

「急がなくてもいい時間が、確かにある」

という感覚を、私の中に残してくれました。

未来を優先する時間。

今の心地よさを優先する時間。

どちらが正しくて、

どちらかが間違っているわけではありません。

ただ、そのバランスを

自分で選び直してもいいのかもしれない。

そんなことを考えながら、

今日もまた、急いだり、立ち止まったりしています。

朝のバタバタの中で、

うまくできなかった自分を責めてしまう日については、

こちらの記事に書いています。

プーケットで感じた、

時速5キロの時間感覚と

慌ただしい朝の私。

どちらも、今の私の日常です。

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